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和歌山県立医科大学 麻酔科学教室

後期研修医日記<Blog>

2022年

後期研修医日記その26(角南 昇吾)

2022年7月

麻酔科後期研修医2年目、労災病院麻酔科の角南です。

麻酔科は1年目は大学、2年目から外病院で働くというパターンが多いのでなんとなく、2年目から外病院なんだろうなと思ってはいましたが、特にどこで研修したいという希望もなく、日々大学での麻酔科1年目生活を楽しんでいました。

そんなある日、ope室にふらっと現れた川股教授に「労災勤務とかどう?」と言われました。「別に嫌とかないです。」と返事をした気がします。これって正式な人事なんかな?聞いてみただけなんか?と疑問に思いましたが当科の人事はこんな感じで決まるようです(笑)

大学では常に上級医の先生がいてくださる環境にいたので、初めての外病院での勤務、緊急手術時に呼び出される待機もあり一人で麻酔をしなければならないかもしれないと行く前は不安でした。2回目の待機では術後出血(Hb 4程度)、3回目の待機では妊婦さんの子宮破裂疑い(全麻カイザー)と(2回目のときは小川先生に電話で相談させていただき、3回目の時は田島先生に病院に駆けつけていただきましたが)待機ってこんなに呼び出されるのか、なんて恐ろしいところにきてしまったのだと思ったものです。しかし、この経験のおかげでバイタルが安定しているような普通の呼び出しは、むしろありがとうございますという謎の感謝の気持ちで病院へ向かえる胆力が付きました。その後は待機で呼び出さられることもめったになく、日々平穏に過ごせるようになりました。周りの上級医の方々も看護師さん方々も優しく今では労災病院最高やなという気持ちで日々を過ごしております。

もう一つ大学と違う点は初期研修医の方を指導する機会があることでしょうか、やはり人に教えるということは難しいです。たまに初期研修医の方に僕も知らないようなことを質問されることもあり、そんなときは正直に「わからないから調べておく」と答え、その場しのぎの指導はしないように心がけております。この子はどこが苦手で、どう教えたら伝わりやすいのか、今まで自分が教わってきた方法を振り返りながら考えることで、知識も整理されて自分自身の勉強になるなと実感しております。

最後に少し労災病院での麻酔科研修の宣伝です。麻酔科志望の人や、多様な症例を学びたい人は、症例数の多い大学での研修をおすすめします。しかし、麻酔科にさほど興味ないけど、マスク換気、挿管、ルート確保などの手技が苦手だな、循環動態の管理を少し勉強してみたいなという人は労災病院での麻酔科研修は割と有意義になるんじゃないかと思います、ぜひ研修に来てみてください!!

角南 昇吾 写真

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