DIARIES[ 後期研修医日記 ]

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記事一覧

  • 2019.05.01

    経験年数を重ねるにつれて、こういった文章を書く機会が多く、好きな事を書いて下さいと言われると、正直、困惑してしまいます。将来どんな医師になりたいかとか、この仕事についてどう思うか、資格を取得したときの体験談などを、今まで書いてきました。元々文系科目が苦手だったので、こういう時にいい案が浮かばず、難しいところがあります。今回は、後期研修医日記ということで何を書きましょう…。

    そう言えば、先日ショッピングモールで人が倒れている場面に遭遇しました。幸い、その方は大事に至らず、すぐに救急隊員により無事に搬送されました。日常の生活で、ドラマの1シーンのような出来事を経験し、医師ながらも「本当にこんなことってあるのだなあ。」と驚きました。

    それはさておき、その一部始終を見ていた近所の方に、「西畑さんはお医者さんだったのですね。びっくりしましたよ。」と言われました。隠していた訳でもなく、言う機会がなかったので。さらに続けて「お医者さんということは、外科ですか?内科ですか?」と。いつも大体この質問をされます。なぜか僕は、どこか申し訳ない気持ちになりながら「麻酔科です。」と言いました。「あー、そうでしたかー。ドラマで悪い役や、手術のシーンで頭元にいる人ですよね。」と。あ、はい。そうです…。と言いました。これは、僕の主観も入っていますが、その方は少しがっかりしたような何ともいえない表情を浮かべていたように思えました。これは、よくある流れで、麻酔科に入局してから幾度か経験したやりとりです。

    こんなやりとりが何度もあると言いましたが、本当の所、僕自身麻酔科という仕事に対して誇りを持っているので、毎回少しさみしい気持ちになります。“医師と言えば外科、内科。その他の科はマイナー”。そんなイメージが一般的に定着してしまっているような気もします。また、学生さんや初期研修医の先生の中にも、そういった考えが頭の片隅にあり、その為に、麻酔科に興味を持ってくれる人がそう多くはないのかなとも思ってしまいます。この何ともいえないモヤモヤを解決してくれる方法は、麻酔科にスポットライトを当てた医療ドラマが放送されることではないかとふと思いました。(僕の安易な考えですが…)最近では、産科、放科、病理医、法医などがドラマ化されているので、“そんな日が近いのでは?”と期待しています。ドラマでかっこいい俳優さんがピシッと麻酔科医を演じてくれたら、好感度が上がったり、麻酔科医が変わり者で頭元に立っている悪役というイメージが払拭されるかもしれないと思ってしまいます。そして、その影響で入局希望者が増加すると共に働く仲間が増えれば嬉しい限りです。さらに、リアルでは見られない舞台の裏側(麻酔の導入過程や硬膜外麻酔の手技など)を映像にしてくれれば、患者さんの麻酔に対する疑問や不安も少なくなるのではないのかなとも思いました。

    最後に、こんな冗談めいたことを言ってしまいましたが、僕も今年入局4年目を迎えました。この4月から大学院進学で研究に勤しんだり、小児心臓外科の麻酔担当をさせてもらったり、忙しい中にも楽しい毎日を送っています。一医局員として受け身で業務をこなすだけでなく、自ら周りに何かしら影響を与えられる存在になれればなと思っています。どうぞよろしくお願いします。

  • 2019.03.01

    早いもので、私が麻酔科医として働き始めて3年が経とうとしています。

    この一年間は、重症症例に加え小児心臓血管外科手術の麻酔も担当させていただきました。薬物投与一つをとっても普段以上に細心の注意を払わなければならず毎回緊張の連続ですが、生後0日から100歳まで、単一施設でこんなに多様な症例を経験できるのは貴重なことだと改めて思います。

    また、指導医の先生方の元、産科麻酔係として超緊急帝王切開麻酔科マニュアルの作成にも携わらせていただきました。複数の部署との綿密な話し合いとシュミレーションを重ね、ようやく完成させることが出来ました。チーム医療の大切さを改めて体感しましたし、入局を迷っていたくらい興味があった分野にこうして携わる機会をいただけたことがモチベーションの維持にもつながりました。

    忙しい日々ではありますが、教授をはじめ熱心に指導してくださる上級医の先生方、頼りになる同期、医局を盛り上げてくれる後輩たちのお陰で、楽しく充実した毎日です。

    4月からは和歌山日赤で勉強させていただく予定ですが、さらに経験を積み成長できる1年にしたいと思います。

  • 2019.02.01

    後期研修4年目の荒谷です。後期研修も残すところ約2ヶ月となりました。

    この後期研修の4年間はたくさんのことを学びました。

    後期研修1年目は和歌山医大で標準的な手術室麻酔を学びました。神経ブロックや分離肺換気などの症例も担当させていただきました。

    後期研修2年目は、私の場合は関連病院での研修を行いました。病院によって異なる文化や麻酔に対する考え方にも触れることができ、勉強になりました。

    後期研修3年目は和歌山医大で研修し、心臓麻酔なども含め、麻酔管理の難しい症例なども経験しました。

    後期研修4年目になると、初期研修医の指導を担当する機会もあり、改めて自らの麻酔に関して考え直すようになりました。

    また、後期研修4年目には大学院にも入学しました。基礎研究という今まで私は経験してなかったことにも挑戦しています。最初はほとんど何も分かっていませんでしたが、先輩方の指導もあり、少しずつ自ら考えて実験をやるようになりつつあります。忙しいですが、とても充実した毎日を送っています。

    今年は専門医試験が控えています。この後期研修で学んだことをしっかり復習して、臨みたいと思っています。

    後期研修はもうすぐ終わりますが、初心を忘れず、慢心することなく、これからも頑張っていきたいと思っています。

  • 2019.01.01

    後期研修医1年目の辻本正聡と申します。実家は神戸で大学は和医大出身です。

    和歌山県立医科大学麻酔科学教室に入局して、早いもので半年が経過しました。この半年間、医局内での症例検討会の発表や、9月に行われた地方会での発表などなど様々な経験をさせていただきました。

    突然ですが、私が麻酔科に入局した理由?みたいなものを書かせていただこうと思います。

    私が麻酔科に興味を持ち始めたのは大学3年生ごろでした。とくに理由はないです、漠然と「麻酔科っていいかも」と思っただけです。そして大学5年生になりポリクリで麻酔科をまわるときがついにやってきました。朝早い・・・、眠い・・・手術室にはたくさんのモニターが並んでいる、麻酔科の先生が何をしているかはよく分かりませんでした。それでもまだ漠然と麻酔科いいなぁ、と思っていました。

    国家試験をなんとかギリギリで合格して、初期研修は母校である和医大で研修することになりました。ご存知の通り(?)和医大の研修システムは研修医が希望する科をローテートすることが出来ます。初期研修が始まり、ローテートする科を決めるとなった時にまずは内科を選択しました。でも内科の定員の都合により、じゃんけんになって決めることになってしまいました。じゃんけんに負けてしまいました・・・。「内科むりじゃん・・・あとどこの科が枠あいてるんだろう・・・」と思った時、麻酔科の定員が幸いにも空いており研修先として希望しました。でもここでも残った枠の人数に対し希望人数が上回ってしまったためにじゃんけんになりました。今回はじゅんけんに勝利し、麻酔科研修を勝ち取ることができました。

    そして麻酔科の研修が開始しました。まだ医師になって一カ月も経過していない状態、右も左も分かりません。手技も全然できません。一人で麻酔管理なんてもってのほかです。仕事覚えるのは大変でした。しんどいと思うこともありましたが麻酔科のスタッフの先生方はお忙しいのにも関わらず、麻酔計画の相談にのっていただいたり、術中は手技の指導や麻酔管理の様々なこと教えてくださいました。漠然としていた「麻酔科医になりたい」という気持ちがどんどんと固まっていきました。3か月の麻酔科研修を終えてからも、初期研修のdutyを最低限クリアさせ、他の病院な麻酔科でも研修させていただきました。

  • 2018.08.01

    私は2017年4月に和歌山県立医科大学麻酔科学教室に入局し、約1年が経過しました。救急への3ヶ月間の出向も経験したのち、今は手術麻酔を行っています。

    私が、麻酔科への入局を決めたのは学生の臨床実習の時でした。指導時には、まず、どう考えるかということを学生であった私にも聞いてくださり、上から押し付けるのではなく、思考力を鍛えながら指導してくださいました。

    初期研修、後期研修と進むにつれ、手技などの難易度も上がってきましたが、丁寧なご指導の下、毎日の麻酔に励んでいます。心臓麻酔も始まり、自分の力不足を痛感しながらも、一例一例大切に麻酔を行っていきたいと思っています。

    また、麻酔科にはサブスペシャリティとして、様々な選択肢もあるのが特長だと思います。私は、まだ決められていないのですが、自分の好きな麻酔を少しずつ出来てきたとおもいます。今は幅広く勉強しつつ、今後は専門的な知識と技術も習得できるように日々励んでいきたいと思います。