DIARIES[ 後期研修医日記 ]

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後期研修医日記その2(宮﨑 里紗)

私は、兵庫医科大学を卒業後地元の大学病院で働きたいと思っていたため、和歌山県立医大で初期研修を行い、現在後期研修医1年めとしての生活をスタートしたところです。

麻酔科医というと、一般的に「お医者さん」を想像した時にはまず思い浮かぶことのない存在かと思います。私自身も、父も祖父も外科医なので、お医者さんといえば外科医のイメージが強かったですし、学生の頃の麻酔科の講義内容に至っては正直なところあまり覚えていません。

そんななか、初めて麻酔科に興味を持ったのは臨床実習の時でした。人形を用いた挿管手技や麻酔シミュレーションが、それまでの実習とは趣が違い楽しかったことが強く印象に残っています。また、様々な科を回る中で、自分は病気を治療することよりも、ひとりの患者さんという人間と向き合うことがしたいと考え、病気を治す以外の視点でひとりの患者さんの全てを診ることができる麻酔科医が面白そうだと思い始めました。

そのため、和医大の初期研修では、4月から麻酔科を選択しました。右も左もわからないまま、手技も薬の使い方も覚えなければならない、電子カルテの操作も覚えなければならない、そのうえ朝が早いため他の科にいる同期と顔を合わさない、と 様々な苦労はありましたが、指導医と研修医が毎日1対1で指導にあたる体制にあるためその都度細やかなフィードバックがあり、うまくいかなかった手技や麻酔計画の立て方についても、次はもっとこうしてみようと毎日具体的な目標が立てられたのでとてもやりがいがあり、充実して過ごせました。同じ指導医に毎日つくのではなく、その日によって違うので、早い段階から多くの先輩方の異なる考え方やアプローチに触れることができるのも、他の科にはあまりない特徴ではないかと思います。最終的に初期研修で麻酔科を5ヶ月ローテートしましたが、症例をこなすうちに少しずつ自分の出せる手札が増えてきて、初めの頃よりもますます楽しくなってきているところです。

今ようやく麻酔科医としての第一歩を踏み出したところですが、ペインクリニックや緩和医療にも興味があるため、いつかはそちらの方向にも歩み出せるようまずは専門医取得に向かって日々勉強し修練を重ねていきたいと思います。

専攻医1年目 宮﨑 里紗

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2015.05.01 (金) 00:00