DIARIES[ 後期研修医日記 ]

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記事一覧

  • 2024.02.01

    令和5年度入局の新藤暉久と申します。この文章を書いているうちに一年が終わろうとしています。振り返れば、4月以降は怒涛のように走り抜けてきたように思います。研修医の後半も麻酔科ローテ―トしていたので、正確には2月以降は麻酔科で仕事をしているわけですが、まだ自分の中では日々の症例の中で新しい気づきや反省を繰り返す毎日です。しかし、初めのころよりは少しずつではありますが手技や視野が広がっていくことを実感してもいます。

    私は和医大で研修医としてスタートしましたが、もともとの出身は兵庫県で大学は鹿児島大学で学びました。なぜ和歌山に?とよく聞かれるので少し経緯を書き記そうと思います。麻酔科は学生時代よりポリクリなどを通して将来の進路候補には入っていました。その当時、集中治療などに興味があり、鹿児島大学では救急の教授も麻酔科出身であったことから術後患者の全身管理や急性期管理などを見せていただきました。初期研修で関西に戻ることになり研修先として和医大を選びました。麻酔科をローテートして感じたのは、手術場の麻酔以外に様々な分野があること、多様な症例が医大に集まることでした。麻酔に進むなら和歌山にしようと考えた理由の一つでした。また入局する際に同期が多かったのも一つでした。

    実際に入局後は慣れないうちはなかなか大変なことも多かったことは事実です。行う手技も増えるなか、なぜか入らなくなるVラインやAライン、研修医の時とは異なりアセスメントを短時間で判断しなければならないなど…。しかし、その度に上級医の先生方がしかっりと教えていただき、同期と励ましあいながら助け合いながら仕事ができたおかげでここまで来られました。今後は心臓麻酔もはじまり、また関連病院での研修もあります。自分は要領がよい人間ではないので、ご指導いただく先生方にはご迷惑をおかけするかもしれません。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

  • 2024.01.01

    和歌山県立医大附属病院麻酔入局1年目の岡本恵里花と申します。

    3年目が始まり後半にさしかかったきたタイミングで日記を書く機会をいただきました。

    少し自己紹介をさせていただきます。私は自治医科大学を卒業し、和医大で初期研修を終え、県庁からの人事でひだか病院第二内科で現在勤務しております。普段は内科業務をしておりますが、週1日、和医大の麻酔科で研修日を過ごさせていただいています。学生の頃から麻酔科に興味がありましたが、自分には義務年限があることからとても悩み、研修医時代、麻酔科の先生方に相談させていただいたり、専門医機構にお問い合わせ頂いたりとご尽力いただき自分の中でもできるかもしれない、やってみようと麻酔科に入局することに決めました。

    実際3年目が始まって、麻酔科としてはやはり週に1回なので、あまりできることが増えたと感じることは少なく、不甲斐ない思いをすることも多いですが、研修日はとても楽しいです。元気でやってるか、焦らんでいいからなと毎週言ってくださって、同じように症例を当てて手厚くフォローしてくださる麻酔科の先生方には本当に頭が上がらないです。自分のホームのような場所があることは本当に心強く、麻酔科を選んでよかったと思います。

    あまり得意ではないと思ってた内科ですが、患者さんの毎日に寄り添ったり病態について考えたり向き合ってみるととても興味深く、勉強することばかりです。他科の尊敬する先生方に出会えたことは自分にとってすごく大きな財産だと感じていて、今は3年目という立場を利用して、いろいろな先生から少しずつ色々なことを吸収することを目標としています。

    特殊な働き方なので、大変でしょう、とよく言われますが、目も前のことをなんとかやっているという感じでよくわかりません。ただ言えることはいつも気にかけてフォローしてくださり勉強会や学会にも誘ってくださる麻酔科の先生方、私が不在の間病棟を担ってくださり快く送り出してくださるひだか病院の先生方、遠く離れた地で同じような環境でいつも励ましあえる大学時代の同期、色々な面で助けてくれる暖かく迎えてくれる麻酔科の同期、、、と本当に周りの方々や環境に恵まれ日々を過ごせていると言うことです。

    日々、どっちつかずなのではないかと考え込んだり、思ったように勉強が追いつかず落ち込んだり、麻酔の勉強が後回しになって自分に腹が立ったりすることもあります。これから先のことはわからないですし不安もあります。ですが、何とかなるしどうにでもできると信じて目の前のことを一生懸命やっていくつもりです。遠回りになっても、いつか先生方をはじめ医療従事者の方、患者さんに頼ってもらえるような良いお医者さんなれれば良いなと思っています。まだまだご迷惑をおかけするかと思いますが今後ともよろしくお願いいたします。

  • 2023.12.01

    後期研修医1年目の塩谷一樹と申します。

    私は現在、和歌山県の地域医療枠医師として紀南病院で内科勤務しております。そして毎週水曜日に、大学にもどって麻酔の研修させていただいております。先日、地域医療枠や自治医科大学卒の初期研修医の先生方が麻酔科を考えてくださっているという話を耳にしましたので、この場をお借りして私が麻酔科専攻でありながら内科医として働くうえで最近感じていること(心の持ちよう?)を少しだけお話したいと思います。
    私は研修医1年目の夏、特に深い考えもなく麻酔科研修を選択し、麻酔に惹かれました。ですが、研修医を終えてすぐ、合計して5年間は内科医として働くこともあり、内科を選択するべきか悩みました。その後に呼吸器内科を研修し、内科なら呼吸器内科になりたいと考えました。しかし、5年間の内科業務のためだけに今後40年働く職業を決めてしまっていいのか、とも思いその後も何度か麻酔科を再研修させていただきました。そして最終的に、自分の一番惹かれる科を選択しようと決心し、麻酔科へ入局しました。
    では、実際麻酔科に入局していきなり内科医として働いてどうなのか。
    それはもう、めちゃくちゃに焦ります。
    内科医としても未熟、そして大学へ戻れば同期は目に見えて成長していく。。。
    しかしそれは麻酔科や外科系を専攻した人に限った話だけではありませんでした。
    先日、内科系を専攻している地域医療枠・自治医科大学卒の同期と話をした際に、まったく同じような焦りを感じていることに気づきました。考えてみればわかることですが、どの科に入局したとしても等しく週1回の研修日のみです。そして、地域での内科症例は思った以上に病院ごとに偏りがあり、必ずしも専攻している内科系の疾患を経験できるとは限りません。そういった縛りがある以上、どの科に入局したとしても、専攻科に関する成長が遅れる点ではあまり差はありませんでした。むしろ研修日のみで症例が完結する麻酔科は得な方ですらあります。あとは、現実を受け止めたうえで、内科業務の経験をいかに他人と違う強みに変えるかに尽きるのだろうな、と感じています。

    現在麻酔科を選択肢として考えてくださっている初期研修医の先生方に置かれましては、もちろん麻酔科を選んでくださるならとてもうれしい話です。ですが、たとえ麻酔科以外の科であっても今後生涯をかけた職業ですので、ぜひご自身がもっとも惹かれる学問を選択していただけたらなと思います。

    最後になりましたが、いつもこちらの都合に応じてすぐに対応してくださるチーフの先生方、同期をはじめいつも優しく接してくださる先生方、そして毎週私の症例の予習を事前にまとめてくれている同期への感謝を忘れず、これからも一例一例を大切に実りある研修を送りたいと思います。

  • 2023.11.01

    麻酔科後期研修医1年目の岩崎萌です。入局して6ヶ月が経とうとしているこの時期に、自己を振り返った日記を書かせていただきます。最初に麻酔に触れたのは、挿管ができるようになりたいと目標を持って回った、市中病院での研修医2年目の4月でした。そこで指導いただいたのが手技だけでなく、自分の介入によって刻一刻と変動する全身管理の面白さを学ばせていただいたのが麻酔に対しての興味の一歩でした。その後、医局の雰囲気や、大学の麻酔科でやっていけるのかを知りたいという思いで大学で研修させていただきました。1ヶ月回っただけでも仕事内容の重さや日々の大変さを感じ、入局しても大丈夫なのかな、と不安に感じたのを思い出します。他の科とも本当に最後まで悩みましたが、1つの臓器に囚われない全身管理の面白さ、毎日手を動かして1回1回の手術の形を作り上げることへの尊敬などが根底にあり、麻酔科に入局することを決めました。また、様々な分野の手術麻酔がありますが、研修中どれをとっても興味をもって勉強することができたのも大きな理由であると思います。

    実際に4月から麻酔科医として勤務し始めた頃は、職場環境や生活習慣が大きく変化することに慣れず、今思い出すとかなり大変なスタートであったように思います。同期だけでなく、上級医の先生方に勉強面でも精神面でも支えていただきました。基本的に自信がないことが多く、考えることが多くなって辛い時期もありましたが、日々の勉強や経験の積み重ねにより、少しずつできることが増え、それが小さな自信に繋がり、落ち着いて物事を考えられる場面も増えてきたように感じます。

    熱意のあるご指導や、1つ1つの丁寧な準備や手技、早朝から深夜、時には翌日の朝まで麻酔を行う上級医の先生方の仕事姿には日々圧倒されています。そして、仕事の中で励まし合ったり、知識を共有してくれたり、また仕事終わりや休日には集まって遊んだりしてくれる同期は日々の癒しであり、とても感謝しています。また、患者さんに関しては、手術室に至る背景は多様であり、定期・緊急に関わらず様々な物語があって辿り着く場所なのだと感じることが多いです。そのような人生の一大事に関わることができる仕事であり、また仕事としてだけではなく、何が起こるかわからない人生の中で後悔のない毎日を過ごしたいと考えさせられる場面もあり、そのような視点を与えてくれる場所としても貴重な経験をさせていただいていると思います。

    麻酔に少し慣れてきた頃ですが、今月末から心臓麻酔の勉強会が始まり、新たな知識を得て能力を鍛えていかなければならない時期なのだと感じています。また、今までの知識も、わかると思って何となくで流さずに、人に明確に説明できるような状態にアップデートしていく努力をし、毎日1つ1つの麻酔の機会を大事にしていければと思います。

  • 2023.09.01

    和歌山県立医科大学附属病院 麻酔科入局1年目の永澤慶一です。

    入局して4ヶ月が経ちました。4月初めの自分と比べてみると、上級医の先生方の御指導のおかげで少しは成長できていると感じ、日々感謝しております。せっかくこのような機会をいただきましたので、自分が麻酔科に入局した理由と、近況報告をさせていただきます。

    僕は広島県福山市生まれで、愛媛県松山市、兵庫県姫路市に移り、奈良県生駒市で育ちました。高校は大阪に通い、高校3年生まで野球に明け暮れていました。本当はキャッチャーがしたかったのですが、ショートやセカンドをしておりました。部活引退後、学業はいつでもできる。高校の友達とは卒業までしかこんなに遊べないと、無茶苦茶な理論を並べて(両親に感謝です)、学業は一切せず毎日友人と遊んでいました。

    長い浪人生活を経て、和医大に入学しました。麻酔科に興味を持ったのはポリクリです。自分は外科系に進むだろうとなんとなく思っていましたが、外科の先生がオペをしやすいように麻酔科の先生が裏で操っている感じが、野球でいうところのピッチャーを操るキャッチャーのように思えて、麻酔科にとても魅力を感じました。やりたかったキャッチャーができるような気持ちになり、すごく高揚したことを覚えています。

    解剖学より生理学の方が好きだったこともあり、手術より、循環管理や呼吸管理の方が面白いと感じて、手術麻酔が好きになりました。
    話は変わりますが、浪人時代に知り合った友人で花屋を経営している方がいます。その友人から言われた言葉がとても印象に残っていました。「天国には飛行機も車もありませんが多分花は咲いていると思います。だから、花を手向けて送り出すのです。そういう仕事につけて幸せです。」

    サブスペシャリティとして、麻酔科には緩和ケアがあることを知り、友人のこの言葉を思い出しました。
    麻酔科医になって、将来的には人を看取り、送り出す緩和ケアの道に進みたいと漠然と思うようになりました。

    研修医になり、まず興味のあった麻酔科を回ろうと3ヶ月間の楽しい麻酔科研修を過ごしました。他の様々な科も回り、外科や内科領域からの緩和への道もあることを知りましたが、麻酔科に入って、全身管理を勉強し、ペインの知識を身につけ、ICUならではの管理や救命を知った上で緩和の領域に進むことができれば理想的だと思い、麻酔科への決心は揺らぎませんでした。
    研修医生活を経て、麻酔科に入局し、現在は日々の麻酔を自分なりに考えながら試行錯誤して行なっています。
    上級医の先生方には仕事終わりや休日に食事に連れて行っていただくこともあり、仕事中には聞けない話などもさせていただいて楽しくとても勉強になります。ありがとうございます。
    同期にも恵まれ、日々支え合って、仕事終わりや休日に食事をして色んな話をしたり、気晴らしをしたりします。いつもありがとう。

    7月に入って外病院で勤務させていただく機会もあり、今までと違った環境で自分のやっていた麻酔に新たな発見や気づきも生まれるようになりました。
    9月には地方会での発表も控えており、丁寧に御指導いただきながら、準備をしており充実した日々を送っております。
    11月には妻が出産も控えており、麻酔科医としても父としても1年目となります。
    仕事も家庭も両立し、良き麻酔科医、良き父となれるように日々精進してまいります。
    先生方、今後とも変わらぬ御指導のほどよろしくお願いいたします。

    毎日が楽しく充実しています。研修医の皆さん、ぜひこの魅力を感じに来てください。お待ちしています。