DIARIES[ 後期研修医日記 ]

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記事一覧

  • 2019.10.01

    後期修練医1年目の大森由佳と申します。

    本年4月に入局させていただき、3カ月の救急部出向を終えた後に麻酔科での後期修練を再開しております。実際の麻酔科勤務は5ヶ月目を迎えることができました。

    身の回りに麻酔を生業にしている家族がいますが、私自身が患者さんのいる手術室内へ行った経験もほとんどなく、正直に麻酔科医というのは何をしているのか検討もつかないまま育ちました。初めて麻酔に接した(と認識した)のは大学生の臨床実習が始まった時です。私の出身大学では麻酔科が 手術麻酔、術後 ICU 、ペインクリニックなどを担っており、一言で麻酔科と言ってもその仕事は多岐にわたり同じ科の医師が全く違うことをやっているのが不思議でした。また様々な科で収斂されている他科の先生方が手術麻酔の勉強にいらっしゃり、術野と外からだけでなく様々なコミュニケーションをとられていたのも印象的でした。

    実際に和医大の麻酔科を研修した時は、麻酔機の組み立てなどの準備段階から計器、薬剤の使い方まで分からないことだらけで不安しかありませんでしたが、症例ごとに指導医がおり、わからないことや術中管理での相談も気軽に出来、安心したのを覚えています。また興味のある手術など個人の希望も可能な限り対応下さり、充実した研修が出来ました。

    現在、呼吸器外科や手術侵襲が大きい症例なども少しずつですが経験し始めており、日々研鑽を重ねております。硬膜外麻酔などの手技も未熟で助けていただくことも多々ありますが、いつか自身の麻酔で安全安心で患者さんに手術を受けていただけるよう精進していきます。

  • 2019.09.01

    今年度新しく麻酔科に入局しました後期研修医1年目の吉田悠です。

    和歌山県紀の川市出身で、和歌山県立医科大学卒業と人生のほとんどを和歌山で過ごしています。

    麻酔科として働き始めて半年が過ぎ、毎日指導医の先生に新しいことを教えてもらいながら、初期研修医の先生からの質問にも答えられるように少しでも勉強したりと充実した日々を送っています。

    仕事が早く終わった日にはみんなでご飯に行って仕事や私生活の話をして気分転換したりと…優しい先輩方のお力もあり想像以上に楽しく過ごさせてもらっています。

    10月からは救急部で三ヶ月間、初期対応について学ばせていただいています。めまぐるしく変化するバイタルや意識レベルへの対応は麻酔科に通じるところも多いと感じながら、何とかついていけるよう必死に頑張っています。

    麻酔科を選んだ理由ですが、もともと手術場の雰囲気が好きでした。ドラマの影響もあるのか手術室の中で術者や看護師、臨床工学技師、そして麻酔科医師など多くの職種がお互いを信頼しながら1人の患者さんの状態を少しでも改善しようと協力する姿に憧れていました。

    その中でも心臓手術中に経食道エコーを巧みに操りながら手術進行に合わせて対応していく麻酔科の先生がかっこよく、「ここに立ちたい!」と思い初期研修医1年目の冬には麻酔科になると心を決めていました。

    自分が憧れていた姿に今後なれるのかどうかはこれからの頑張り次第だと思っています。大好きな和歌山でこの仕事を通して少しでも人の役に立てたらいいなと思います。

    これから和歌山県立医科大学を受験する人や研修をここでしてみようかなと考えてる人にはぜひ1度麻酔科の世界を覗いてみてほしいなと思っています。これからよろしくお願いします。

  • 2019.07.01

    医師7年目、麻酔科は5年目となり、専門医試験を受ける学年にまでなってしまいました。

    まだまだ日常診療でも至らない点や不勉強な点が数多くあり、専門医試験の勉強をしていても知らないことがまだまだたくさんで先が思いやられるなと感じています。

    昨年から大学院に通いだして、痛みの研究について先輩方のお手伝いをしながら、今年になって自分の研究テーマについても徐々に決まってきている状態です。基礎の研究は学生の時にもほとんどやったことがなかったので新鮮な気持ちで興味深くはありますが、やはり手技に慣れていないのと、動物相手に予想した結果が得られないという点で困惑しています。

    日々日常診療、専門医試験の勉強、研究と忙しく過ごしていますが、充実していますし、何より初期研修医の先生と一緒に麻酔をしてコミュニケーションをとっていき、症例を通して学んでいく姿を見て、こうやって麻酔科の後輩が増えたらいいな、今後も一緒に働いていきたいなと感じています。

    麻酔科を選択してくれる先生は多くはありませんが、入局しなくても麻酔科を研修してよかったなと感じてもらえるように良い雰囲気を保って診療を続けていきたいと思います。ぜひ麻酔科に研修にいらしてください。お待ちしております。

  • 2019.05.01

    経験年数を重ねるにつれて、こういった文章を書く機会が多く、好きな事を書いて下さいと言われると、正直、困惑してしまいます。将来どんな医師になりたいかとか、この仕事についてどう思うか、資格を取得したときの体験談などを、今まで書いてきました。元々文系科目が苦手だったので、こういう時にいい案が浮かばず、難しいところがあります。今回は、後期研修医日記ということで何を書きましょう…。

    そう言えば、先日ショッピングモールで人が倒れている場面に遭遇しました。幸い、その方は大事に至らず、すぐに救急隊員により無事に搬送されました。日常の生活で、ドラマの1シーンのような出来事を経験し、医師ながらも「本当にこんなことってあるのだなあ。」と驚きました。

    それはさておき、その一部始終を見ていた近所の方に、「西畑さんはお医者さんだったのですね。びっくりしましたよ。」と言われました。隠していた訳でもなく、言う機会がなかったので。さらに続けて「お医者さんということは、外科ですか?内科ですか?」と。いつも大体この質問をされます。なぜか僕は、どこか申し訳ない気持ちになりながら「麻酔科です。」と言いました。「あー、そうでしたかー。ドラマで悪い役や、手術のシーンで頭元にいる人ですよね。」と。あ、はい。そうです…。と言いました。これは、僕の主観も入っていますが、その方は少しがっかりしたような何ともいえない表情を浮かべていたように思えました。これは、よくある流れで、麻酔科に入局してから幾度か経験したやりとりです。

    こんなやりとりが何度もあると言いましたが、本当の所、僕自身麻酔科という仕事に対して誇りを持っているので、毎回少しさみしい気持ちになります。“医師と言えば外科、内科。その他の科はマイナー”。そんなイメージが一般的に定着してしまっているような気もします。また、学生さんや初期研修医の先生の中にも、そういった考えが頭の片隅にあり、その為に、麻酔科に興味を持ってくれる人がそう多くはないのかなとも思ってしまいます。この何ともいえないモヤモヤを解決してくれる方法は、麻酔科にスポットライトを当てた医療ドラマが放送されることではないかとふと思いました。(僕の安易な考えですが…)最近では、産科、放科、病理医、法医などがドラマ化されているので、“そんな日が近いのでは?”と期待しています。ドラマでかっこいい俳優さんがピシッと麻酔科医を演じてくれたら、好感度が上がったり、麻酔科医が変わり者で頭元に立っている悪役というイメージが払拭されるかもしれないと思ってしまいます。そして、その影響で入局希望者が増加すると共に働く仲間が増えれば嬉しい限りです。さらに、リアルでは見られない舞台の裏側(麻酔の導入過程や硬膜外麻酔の手技など)を映像にしてくれれば、患者さんの麻酔に対する疑問や不安も少なくなるのではないのかなとも思いました。

    最後に、こんな冗談めいたことを言ってしまいましたが、僕も今年入局4年目を迎えました。この4月から大学院進学で研究に勤しんだり、小児心臓外科の麻酔担当をさせてもらったり、忙しい中にも楽しい毎日を送っています。一医局員として受け身で業務をこなすだけでなく、自ら周りに何かしら影響を与えられる存在になれればなと思っています。どうぞよろしくお願いします。

  • 2019.03.01

    早いもので、私が麻酔科医として働き始めて3年が経とうとしています。

    この一年間は、重症症例に加え小児心臓血管外科手術の麻酔も担当させていただきました。薬物投与一つをとっても普段以上に細心の注意を払わなければならず毎回緊張の連続ですが、生後0日から100歳まで、単一施設でこんなに多様な症例を経験できるのは貴重なことだと改めて思います。

    また、指導医の先生方の元、産科麻酔係として超緊急帝王切開麻酔科マニュアルの作成にも携わらせていただきました。複数の部署との綿密な話し合いとシュミレーションを重ね、ようやく完成させることが出来ました。チーム医療の大切さを改めて体感しましたし、入局を迷っていたくらい興味があった分野にこうして携わる機会をいただけたことがモチベーションの維持にもつながりました。

    忙しい日々ではありますが、教授をはじめ熱心に指導してくださる上級医の先生方、頼りになる同期、医局を盛り上げてくれる後輩たちのお陰で、楽しく充実した毎日です。

    4月からは和歌山日赤で勉強させていただく予定ですが、さらに経験を積み成長できる1年にしたいと思います。