DIARIES[ 後期研修医日記 ]

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記事一覧

  • 2018.06.01

    ~麻酔科に入局して1年が経って~

    私は和歌山県田辺市出身で、和歌山県立医科大学を卒業後、同附属病院で初期研修を行い、同麻酔科学教室に入局しました。

    そもそも麻酔に興味を持ったのは、「痛み」からでした。 小学生の頃、怪我をして近くの病院を受診しました。先生が縫う前に、局所麻酔薬を使うと、傷は勿論そのまま残っていましたが、今までの痛みが嘘のように消えました。しかし、傷を縫われる感覚は今でも覚えています。その頃から麻酔というものに興味を持ち、今に至りました。

    麻酔科に入局後、2017年4~6月、10月以降は大学の手術室で働いています。朝から夕方まで様々な症例と向き合う毎日で、大学病院ならではの症例の数や豊富さを経験し、成長を感じています。目に見えることは、手技の上達を感じます。最初はうまくいかないことも多々ありますが、練習を重ね、上達するうちに自信にもなりました。麻酔管理は、形としてはわかりにくいですが、何かトラブルが起こった時に、1年前よりは手を動かして対応できることが増えているように感じます。これからも多くを学び、日々成長したいと思います。

    2017年7~9月の3ヶ月間は緩和ケア病棟で勤務させていただきました。身体症状、精神症状などは勿論、患者さんやその家族、医療従事者との人間関係やそれぞれの生き方、考え方を学びました。限られた時間の中でどう過ごすのか、本人や家族、医療者には何ができるのか。自分や家族の人生についても考える機会となりました。麻酔と緩和ケアの共通点として、「秒・分単位で何かをしなければいけないことがある分野」だと感じました。将来的に、緩和ケアにも携われたらと思っています。

    私事ですが、2018年4月に子どもを授かり、出産の際、妻に無痛分娩を導入しました。男性麻酔科医にしかできない夫婦の共同作業だったのではないかと思います。(色々ありましたが、満足度100%!)出産後、1カ月間の育児休暇を頂きました。おむつ替えと抱っこ、ご飯の用意が主な仕事となり、家庭中心の充実した1ヶ月を送ることが出来ました。お忙しい中、育児休暇を頂き、医局の皆様にはこの場を借りて再度お礼申し上げます。本当にありがとうございました。

    近年、医療機器やシステムの進化などによって、ますます安全な麻酔になっています。世間ではAIなどの技術が進歩しています。10年、20年後の医療がどうなるかをとても楽しみに想像しながら、毎日麻酔をかけています。

    後期研修医 小川 舜也

  • 2018.01.01

    私は1年間の大学病院での勤務を経て、本年4月から12月までの9ヶ月間、南和歌山医療センターで研修させていただきました。初めての関連病院での勤務ということで当初は不安もありましたが、指導医の先生方や手術室スタッフ方々に温かく迎えていただき、新生活をスタートしました。

    南和歌山医療センターでの研修を通して多くのことを学ばせていただきましたが、その中でも神経ブロックの症例をたくさん積ませていただけたことは、私にとって大きな財産となりました。大学病院では神経ブロックを行う機会が少なく、最も苦手意識が強い手技でした。この9ヶ月間、多い日には1日5、6症例の神経ブロックを行い、日々経験を積ませていただきました。まだまだ技術は未熟ですが、今では自信を持って取り組めるようになりました。

    また、週に1日、術前外来を担当させていただきました。事前に患者さんの状態を把握し、その情報と診察所見から最善の麻酔法を選択し、患者さんに説明する、といった一連の経験を積むことができました。自ら術前外来をすることで、より入念に麻酔計画を立てる習慣が付き、更に一つ一つの症例に責任を持って取り組めたように思います。

    勤務外においても、他科の先生方や様々なメディカルスタッフの方々との交流が深く、オン・オフ共に本当に充実した日々を送らせていただきました。

    9ヶ月間と短い期間でしたが、麻酔科医として大きく成長させていただきました。この研修で得た経験を今後にも活かせるよう、これからも精進していきたいと思います。

    最後になりましたが、神経ブロックを始め様々な経験を積めるようご配慮くださった平野先生、山崎先生、藤井先生に心より感謝申し上げます。

  • 2016.12.01

    私は和歌山県和歌山市出身で、岡山県にある川崎医科大学を卒業後、和歌山県立医科大学附属病院で2年間の初期研修を終了し、今年4月に同大学の麻酔科に入局しました。

    私が初めて麻酔科に興味を持ったのは5年生の学生実習の時でした。麻酔科の先生方が一人の患者さんに真剣に向きあい、安全に手術を行うため、挿管や中心静脈カテーテルといった手技をこなす姿を見て、将来私もこんな医師になれたらいいなと考えていました。

    初期研修1年目の4月から6月で麻酔科をローテートさせて頂いた際に初めて緊急手術の麻酔に携わり、焦らず冷静に周りに的確に指示を出しながら、麻酔を行う先生方の姿を見て麻酔科への入局を決めました。

    和歌山県は小児や周産期専門の病院といった病院はなく、和歌山県立医大では生まれて数カ月の新生児や命に関わるような産科麻酔など症例も多いこともわたしにとっては魅力的でした。

    また麻酔科の先生方の中には子供を産んでも家庭と仕事を両立しながら仕事を続けている先生も多く、自分のプライベートも大切にできる仕事環境も麻酔科の良いところであると感じました。

    現在は手術麻酔をこなすことに毎日追われていますが、一例一例を大切にし日々精進していきたいと思います。

    そして今後は心臓麻酔や産科麻酔、緩和ケアやペインクリニックといった多くの分野を学んでいきたいと思います。

  • 2016.11.01

    後期研修医の1年目の西畑といいます。

    今年の4月に麻酔科に入局しましたが、最初の3ヵ月間は救急部にて勤務していました。そして、7月から麻酔科勤務が始まり、今やもう4カ月が経とうとしています。

    最初は、麻酔業務だけでなく、他の仕事を覚えることが多く、やはりなかなか麻酔だけに集中できず、しんどくなる時期もありましたが、その仕事にも少しずつ慣れてきて、今は、神経ブロック、硬膜外麻酔、脊椎くも膜下麻酔など の手技が少しずつ上達し、また、重症の合併症を有する患者さんの麻酔を経験したりと、毎日充実した麻酔科ライフを過ごせるになってきました。

    麻酔科は患者さんとのコミュニケーションが少ないといわれていますが、その少ない中で、手術の前に、患者さんとどのような会話ができるかが大事になってくると思っています。「先生に任すわ、よろしく」「大丈夫ですかね、手術初めてなんで怖いです」、おおらかなおっちゃん、心配症のおばあちゃん、すぐ泣いてしまう男の子など、やはりいろんな患者さんが手術(麻酔)を受けられるので、この先生にやったら麻酔されても大丈夫やよと思っていただけるように、術前診察の短い時間で患者さんと良好な(信頼、安心を得られるような)コミュニケーションができるように頑張っていきたいと思います。

    少し自己紹介。

    僕は九度山町(大河ドラマ‘真田丸’で最近有名になってきた町です。皆さんどうぞお越しください!)という田舎で生まれ育ちました。九度山町は病院が少なく、子供のころ、風邪をひくと、病院にはおじいちゃんやおばあちゃんばっかりという環境でした。最近になって、地元のおじいちゃんやおばあちゃんたちは、畑仕事で疲弊した肩や腰の痛みはどうしているんだろうと思うようになりました。もちろん、近くにペインクリニックの病院もあるはずなく、おそらく近くの病院で鎮痛薬を処方してもらいながら畑仕事を続けていくしかないのかなと淋しく思いました。今後この麻酔科で学んでいくで知識を生かして、将来は地元の人たちに少しでも貢献できたらなと思い、日々精進していきたいと思います。

  • 2016.07.01

    私が麻酔科に興味を持ったのは、5年生の学生実習のときでした。手術麻酔をメインとし、常に目の前の1人の患者さんに集中して向き合うという点で他科とは違う雰囲気があり、術中の全身管理はすべて麻酔科医の手に委ねられている。なんだか面白そうだなぁという印象でした。

    そんな私が麻酔科を一生の仕事にしたいと思ったきっかけは、麻酔科を初期研修でローテートした際、外傷性ショックで搬送されてきた患者さんの手術の麻酔に上級医の先生について入らせていただいたときのことでした。崩れたバイタルを立て直しつつ、外科医が手術しやすい状態を整える。そしてどんな緊急時でも焦らず、現状を把握して適切な判断を下す。そんな先生方の姿を見て、この手術の要は麻酔科医であり、少し大げさかもしれませんが本当にかっこいいと思いました。

    また、子育てをしながら仕事を続けられているママさん麻酔科医が多いことも魅力でした。私は最終的に麻酔科とマイナー外科とで入局先を悩みましたが、将来家庭を持ち、フルタイムでは働くことが困難だとしても、検診や外来診療だけというのはやりがいがないと考えていました。その点麻酔科であれば、ある程度は制約がかかってしまうとは思いますが、常勤の先生方と同じように麻酔業務に携われると考えました。また、和医大麻酔科では、結婚、出産、育児など家庭の事情に合わせて勤務体制を選べるように制度が整ってきていることも特筆すべき点だと思います。

    4月から6月の3か月間は救急部で勤務しており、麻酔科医として業務に携わり始めてからはちょうど1ヶ月が経ちました。学ばせていただいている立場としてこれからも1例1例を大切にし、患者さんにとってよりよい麻酔をかけられるよう日々精進したいと思います。